メトロガイド
今月のメトロガイド 料理レシピ 世界のまつり メトログ PRESENTコーナー まるごとメトロガイド バックナンバー
メトロガイド世界遺産を訪ねる旅 —ポーランド—>vol.3

世界遺産を訪ねる旅 —ポーランド—

世界遺産を訪ねる旅 —ポーランド—
百年記念館
百年記念館

春風にのってポーランドへ
ヨーロッパの中心にあるポーランドはEU圏内で6番目に大きな国。自然と豊潤な文化が育んだ13のユネスコ世界遺産が皆さまをお待ちしています。 春からの緑のシーズンには、やわらかな萌黄色の大地が果てしなくひろがります。春の風にそよぐ柳の並木が続く平原で耳を澄ますと、ショパンのマズルカが聞こえてきそう。 爽やかな春から夏は旅のベストシーズンです!
今月は、ポーランド南西部の旅です。この地域の中心都市ヴロツワフWrocławは千年以上の歴史を誇り、一度は必ず訪れたい町のひとつ。オドラ川とその支流の上にできたこの町は、歴史的にドイツ領であった時代も長く、シロンスク(シレジア)地方の中心として文化・経済ともに栄えてきました。市内には100以上の橋がかかり、水上都市のような印象を受けます。
ヴロツワフ オドラ川にかかるグルンヴァルト橋
ヴロツワフ
オドラ川にかかるグルンヴァルト橋
ヴロツワフ 広場 ヴロツワフ市庁舎
ヴロツワフ 広場
ヴロツワフ市庁舎
ヴロツワフ大学 レオポルディヌム講堂 ヴロツワフ 中央駅
ヴロツワフ大学 レオポルディヌム講堂
ヴロツワフ 中央駅
ワルシャワからは約350キロ。人口は約63万、ポーランド第4の都市でドルノシロンスキェ県Województwo dolnosląskieの県庁所在都市となっています。かつてはオーストリア、プロイセンの支配が続き、第2次世界大戦後まではドイツ領のブレスラウとして知られていました。文化都市としても有名なこの町には伝統のあるヴロツワフ大学があり、また世界的に有名なヴラティスラヴィア・カンタスなどの文化イベントが毎年開催されています。

【アクセス】 ワルシャワから列車で5時間~6時間または飛行機で約1時間



百年記念会館 Hala Stulecia 2006年世界遺産登録
百年記念館 外観
百年記念館 外観
鉄筋コンクリート建築史における画期的な建物といわれる百年記念会館が「百年記念」と呼ばれる由来は、対ナポレオンのライプツィヒの戦い100年を記念して1911~1913年に建てられたことにあります。設計はマックス・ベルクMax Bergによるもので、世界最大のコンクリート作りのドーム型建築でした。建物の用途は多目的娯楽施設。中心軸を設置してあり展覧会場として造られました。
百年記念館 天井 百年記念館 上空から
百年記念館 天井
百年記念館 上空から
百年記念会館の構造は、約6,000人が座れる巨大な円形ドーム(直径65 m、高さ42 m)を中央に配した左右対称の四葉型です。高さ23 mの円蓋の頂は、スチールとガラスで出来た明かり窓になっています。建物の窓は外国産の堅木で作られており、音響効果を良くするために、壁は木材またはコルクと混ぜたコンクリートの遮音層で覆われています。高所に飾りや装飾は一切なく、むき出しのコンクリート地に木製の型枠の跡が見えます。
この会館の西側には、古代の公会場を模して造られた大きな広場があります。また北側には、歴史的展示物を収めるために建築家ハンス・ペルツィヒHans Poelzigによって設計された「四円蓋展示館」(1912年)があり、「展覧会場」の北には、人工池を囲むコンクリートのパーゴラが設計されました。入口に隣接して、「展覧会場」を管理している会社(ブレスラウアー・メッセ株式会社Breslauer Messe A.G.)の事務所ビルがありますが、これはリヒャルト・コンヴィアルツRichard Konwiarzの設計で1937年に建てられたものです。公会場へと続く大きな道は、マックス・ベルクの設計(1924年)で、鉄筋コンクリートの柱を配した柱廊の姿をしています。
百年記念会館は、20世紀における近代工学と建築学の草分け的な仕事であり、その後の鉄筋コンクリート建築の発展に大きく寄与した貴重な建造物となりました。

【アクセス】 ヴロツワフ中央駅DWORZEC GŁ. PKPからバス145または146でHALA STULECIA下車

【開館時間と入場料】
午前8時より午後7時まで。大人- 10 zł 小人と学生- 5 zł 7歳未満の子どもは無料 家族入場券- 15 zł (親2人と高校生以下の子供2人、または親1人と子供3人) グループ券- 7 zł (15人以上の団体)


ヤヴォルとシフィドニツァの平和教会群
Kościoły Pokoju w Jaworze i Świdnicy 2001年世界遺産登録
ヤヴォルの平和教会 ヤヴォルの平和教会内部
ヤヴォルの平和教会
ヤヴォルの平和教会内部
シフィドニツァの平和教会
シフィドニツァの平和教会
ヤヴォルとシフィドニツァにある2つの福音アウグスブルク派の教会が建てられたのは、17世紀半ばのこと。ボヘミアのプロテスタント教徒の反乱をきっかけに勃発し、ヨーロッパの大部分を荒廃させた三十年戦争(1618-1648)後のことでした。ウェストファーレン講和条約(1648年)に基づき、オーストリア皇帝は、ドルノシロンスキェ県地方のプロテスタント教徒たちに3つの「平和教会」を建てることを許しました。それらは、破壊をもたらす戦争や宗教紛争の終結の象徴となるべきものでした。
シフィドニツァの平和教会
シフィドニツァの平和教会内部
シフィドニツァの平和教会
シフィドニツァの平和教会内部
これらの教会は、伝統的な教会と同じように作ることはできず、耐久性のない建材で建てられ、市壁からの大砲の射程距離に置かればなりませんでした。そして、木材、藁、粘土を利用したハーフ・ティンバー(木骨)造りの建物が出来ましたが、木造建築の教会としてはヨーロッパ最大のもので、数千人を収容することができます。外観は質素ですが、内部はバロック様式の豪華できらびやかな内装で飾られています。
シフィドニツァの平和教会内部 シフィドニツァの平和教会内部
シフィドニツァの平和教会内部
シフィドニツァの平和教会は、旧市街の外側にあり、プロテスタントの古い墓地に建てられています。内装は美しく、天井や壁の絵画は聖ヨハネが黙示録の中に記した情景が主に描かれています。ここでは、教会会員の紋章を見たり、付近の都市や住宅の眺望を楽しんだりすることもできます。
ヤヴォル(シフィドニツァから30 km)の平和教会も、内部は同じく豪奢に飾られています。約180点の絵画は旧約聖書や新約聖書の様々な場面と、家紋やギルドの紋章とを描いています。どちらの都市も素晴らしい歴史を誇っており(中世、シフィドニツァは独立した公国の首都でした)、美しい旧市街にある史跡の数々が観光客をひきつけています。
【アクセス】
◎ ヤヴォル Wrocław – Jawor
7:50, 10:00 12:20; 14:05; 17:30, 20:00 – 平日 7:50; 14:05; 20:00 – 土日祝
Jawor – Wrocław 6:00, 8.20, 10:45, 12:30, 15:30, 18:15 – 平日
6:00, 12:30, 18:15 – 土日祝


◎シフィドニツァ ヴロツワフ中央駅からバス(PKS, 私営)、鉄道など。

*バス(PKS)ヴロツワフ発www.wrocek.biz/pliki/tab_cen_odja_01_1_07.pdf
 ヤヴォル発www.pks.legnica.pl/rozklad/jawor.htmをご覧ください。
*私営バスGuliwer Transport社(2008年3月現在)
ヴロツワフ発/バスターミナル15番乗場
 6:55, 7:45, 8:30, 8:45, 9:50, 10:40, 11:15, 13:00, 13:35, 14:05
シフィドニツァ発
  11:50, 12:10, 12:45,14:20,15:00, 15:30, 16:50, 17:10, 17:50, 19:00, 19:35等
*私営バスLider社
ヴロツワフ発/バスターミナル15番乗場 9:05, 11:45, 14:20, 17:00, 19:40
シフィドニツァ発 バスターミナル4番乗場 7:35, 10:15, 13:00, 15:50, 18:30



ムジャクフ公園 
Park Mużakowski  2004年世界遺産登録
ムジャクフ公園の旧城
ムジャクフ公園の旧城
ムジャクフ公園Park Mużakowskiはポーランドとドイツの国境を流れるヌィサ・ウジツカ川の両側に広がる二つの国にまたがる景観式庭園です。景観式庭園とは、ヨーロッパの作庭技法のなかのひとつで、土地のなだらかな起伏を利用し、あたかも自然の景色であるかのように設計された庭園のことを言います。ポーランド、ドイツ両国で世界遺産に登録されているムジャクフ(ムスカウ)公園はこの景観式庭園としてはヨーロッパで一番規模が大きいことで知られています。その総面積は700ヘクタール以上。約500ヘクタールがポーランド側にあり、ドイツ側はバート・ムスカウと隣接しています。
ムジャクフ公園 新城
ムジャクフ公園 新城
ムジャクフ公園 新城

この見事な庭園を造ったのは19世紀前半に英国庭園の美に感銘を受けたヘルマン・ピュックラー=ムスカウ侯爵。自らも作庭家であったムスカウ侯爵は、自然美を生かした英国庭園を模した庭園を領地の中に造ることにしました。工事は1815年から45年まで続きましたが、やがて資金繰りが付かなくなったために庭園の所有者は次々と変わって行きました。

ムジャクフ公園
ムスカウ侯爵の記念碑
ムジャクフ公園
ムスカウ侯爵の記念碑

起伏の富んだ土地を上手に利用した公園内には草花や木を生かした庭園に囲まれた住居用の建築物群があります。まるで絵のような効果を出すために、人工の支流を川から掘って水を流すという一風変わったアイデアも取り入れられています。建物の一部は、有名な建築家カルル・フリードリヒ・シンケルが手がけたもの。他にも画家のアウグスト・シルマーやイギリス人庭園設計家ジョン・エイディー・レプトンなどもこの一大プロジェクトに協力していました。ムスカウ侯爵が手放した後も、フレデリク・ニデルランツキ公爵など代々の所有者は、庭園の当初の構成を保存しつづけ、さらにムスカウ侯爵の志を生かした補修を行いながら管理を続けました。
第二次世界大戦後、新たな国境線によってこの公園は分断されましたが、1980年代からはポーランドとドイツの間で再評価プログラムの対象となりました。文化・景観の保護と保存のために二つの国家が協力するのは、ヨーロッパでは初めてのことでした。そしてそれが世界遺産への登録という素晴らしい結果を生んだのです。

ムジャクフ公園 ムジャクフ公園
ムジャクフ公園
ムジャクフ公園
【アクセス】
車ではヴロツワフから高速道路A4、列車ではジェロナ・グーラŻelona Góra、ヴロツワフWrocławなどからジャルィŻaryに行き、PKSのバスでウェンクニツァŁęknicaへ。

ポーランド政府観光局
〒160-0023 東京都新宿区西新宿 3丁目4番4号 京王西新宿南ビル 7階
TEL : 03-5908-3808  FAX : 03-5908-3809
Website: www.poland.travel

受付時間 月~金曜日:11:00~13:00 14:00〜17:00
土・日・祝祭日・12/25、26年末年始はお休みです

Keio Nishi Shinjuku South Bldg 7F.,
3-4-4 Nishi Shinjuku, Shinjuku-ku, Tokyo, Japan 160-0023


ページのトップへ