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メトロガイド世界遺産を訪ねる旅 —ポーランド—>vol.4

世界遺産を訪ねる旅 —ポーランド—

世界遺産を訪ねる旅 —ポーランド—
ヴィスワ川からの夜景
トルン ヴィスワ川からの夜景

春風にのってポーランドへ
ヨーロッパの中心にあるポーランドはEU圏内で6番目に大きな国。自然と豊潤な文化が育んだ13のユネスコ世界遺産が皆さまをお待ちしています。 春からの緑のシーズンには、やわらかな萌黄色の大地が果てしなくひろがります。春の風にそよぐ柳の並木が続く平原で耳を澄ますと、ショパンのマズルカが聞こえてきそう。 爽やかな春から夏は旅のベストシーズンです!
中世都市トルン Średniowieczne miasto Toruń 1997年世界遺産登録
百年記念館
トルン ヴィスワ対岸から
トルン地図 ヨーロッパ中世の町並みが残るトルンは、その起源を1233年までさかのぼることができ、国内でもとりわけ美しく、豊かな遺産を誇る都市として知られています。ポーランド北部でドイツ騎士団が勢力を強めていった時代、都市として大繁栄極めたトルンは、ヨーロッパの重要な商業都市でした。町が栄えたのは、バルト海への重要な水上交通路であったヴィスワ川に面しているという好立地のおかげでした。
トルンは地動説を唱えた天文学者コペルニクス(1473 - 1543)の生まれ故郷としても有名です。
コペルニクスの名は、ポーランド語ではミコワイ・コペルニクMikołaj Kopernikといい、中世の時代の典型的な商家である生家は博物館として保存されており、いつも観光客でにぎわっています。銅を商う裕福な家に生まれたコペルニクスは、幼くして両親と死別。司祭をしていた親類に育てられ、1491年にクラクフのヤギェロン大学に入学しました。そこで彼は初めて天文学に出合いました。
旧市庁舎とコペルニクス像
旧市庁舎とコペルニクス像
旧市街の中心にある市庁舎とその周りの昔の商人たちの石造りの住宅は、ゴシック様式、ルネサンス様式で、トルンの栄光の時代をしのばせます。町の中を歩いてゆくと、レンガの赤色がひと際目立つドイツ騎士団の城址が見えてきます。かつてドイツ騎士団はポーランドの北部を制覇した一大勢力として、この地域の利権を握っていました。しかし、それに抵抗してトルン市民は蜂起し、町を支配していた騎士団の城を破壊したのでした。そうやってドイツ騎士団の追放に成功したトルンはその後いっそう繁栄したのです。
トルンの街角から 1階が通り道になった住宅
トルンの旧市庁舎と塔
トルンの街角から 1階が通り道になった住宅
トルンの旧市庁舎と塔
旧市街の中にあるトルンの歴史の中で最盛期に建てられた建造物群はとてもよい状態で保存されていて、ゴシック建築指折りの傑作に数えられているのですが、広場に立つとまず目に留まるのは何をおいても旧市庁舎Ratusz Staromiejskiでしょう。北ヨーロッパではどこよりも壮麗な市庁舎といわれています。
1393年に建てられたこの旧市庁舎は、もともとは2階建てでしたが、1602年から2年間にわたって増改築が行われ今の形になりました。当時、市庁舎内には商人たちの住居、織物取引のための織物会館、市議会、裁判所などがありました。トルンの富を象徴していた市庁舎は、歴代の王の宿舎の役割も果たしていました。1703年、スウェーデン軍によって破壊を受けた市庁舎は、1722年から15年にかけて修復工事が行われ、屋根部分の壁(後期バロック様式)と寄木細工が美しい扉などの内部装飾が施されました。5月から10月までは高さ40mの旧市庁舎の塔Wieża Ratuszowaから、トルンの全景を眺めることができます。この庁舎のすぐそばにあるのはコペルニクスの像(1853年)です。
ヴロツワフ
聖母マリア被昇天教会 天井
聖母マリア被昇天教会
 
市庁舎の近く、旧市街広場の北西にある聖母マリア被昇天教会Kościół pw. Najświętszej Marii Pannyは、荘厳なゴシック様式の教会です。27メートルの高さを持つこの教会の天井は見事な星模様で飾られています。14世紀にフランシスコ会によって建てられたこの教会は、16世紀半ばにプロテスタント教会となりました。
さて、次は聖ヨハネ大聖堂Katedra Św.Jana Chrzciciela i Św.Jana Ewangelistyに行って見ましょう。1260年着工のこの教会が完成したのは15世紀になってからのことでした。教会の塔にはポーランドでは2番目に大きな鐘があります。教会内部では、コペルニクスの洗礼に使用したとも言われる洗礼盤や歴史の重みを感じさせられる装飾品を見学できます。
星の館
星の館
コペルニクス博物館
エスケン邸
ドイツ騎士団の城跡
ドイツ騎士団の城跡
ドイツ騎士団の城跡
ドイツ騎士団の城跡
 
この教会から少しヴィスワ川に向かって歩いてゆくと、ジェグラルスカ通りul.Żeglarskaにドンプスキ宮殿があります。建物の外壁に施された草花をモチーフにした装飾は見事です。この建物は1693年にドンプスキ司教によって建てられました。そのほか、ゴシックの壁画と星形ヴォールトが美しい聖ヤコブ教会Kościół św. Jakuba、そして星の館Kamienica pod Gwiazdą、コペルニクスの生家(コペルニクス博物館)Dom Mikołaja Kopernika、ドイツ騎士団城址、エスケン邸Dom Eskenów、ヴィスワ川から長く伸びる市壁と門や守備用のやぐらなどが見逃せないポイントになっています。トルンといえば、名菓ピェルニクもお忘れなく!甘さの中にナツメグやシナモンなどの風味が織りこまれた大人の味は今でも中世からの伝統的な製法で作られています。
ピェルニク ピェルニクの店
ピェルニク
ピェルニクの店
【トルンへのアクセス】直行列車がワルシャワ中央駅から1日7便あります。
所要時間は約2時間45分。料金は1等57zł 、2等38zł
ポーランド国鉄(時刻表)www.polrail.com/sections/travel/timetable.html

【旧市庁舎博物館】月曜日を除く10:00 - 16:00 (5月から10月は18時まで)
所在地 Rynek Staromiejski 入場料 大人10 zł 子供、学生6 zł

【旧市庁舎の塔(展望台)】10:00 - 20:00(10月から4月は休み)
入場料 大人10 zł 小人・学生6 zł

【コペルニクス博物館】 月曜日を除く10:00 - 16:00 所在地 ul. Kopernika 15/17
入場料 大人10 zł 小人・学生7 zł
・コペルニクスが使っていた道具類を展示

【ドイツ騎士団城址】10:00 - 18:00
 
【エスケン邸】月曜日を除く10:00 - 16:00 所在地 ul. Łazienna 16
入場料 大人7 zł 小人・学生4 zł
・トルンの貴族であったエスケン家の住居。16世紀末に、ルネサンスからゴシック様式に改築されました。入り口の彫刻はグダンスクで活躍した彫刻家ウィレム・ヴァン・デン・ブロッケ作で1590年頃の作品。


【星の館(東洋博物館)】 1月から4月末まで10:00 - 16:00、5月から9月末まで11:00 - 18:00
所在地 Rynek Staromiejski 35 入場料 大人7 zł 小人・学生4 zł


マルボルクのドイツ騎士団の城  Zamek krzyżacki w Malborku
1997年世界遺産登録
マルボルク城
マルボルク城はヨーロッパ最大のゴシック建築といわれています。難攻不落の要塞という雰囲気が強いこの城郭の建設は13世紀に始まりました。ドイツ騎士団修道会の本拠地としてマルボルクは広大な修道会国家の首都となり、14世紀には見事な大食堂Wielki Refektarzと総長の館Pałac Wielkiego Mistrzaをつくるために大規模な増築が行われました。ドイツ騎士団とは、12世紀にパレスチナを巡礼する信徒を守るために組織されたカトリックの修道会です。何度か本拠地を失いながら、13世紀前半にポーランドからの要請を受けてバルト海沿岸地域の守備を行うようになりました。武力によるキリスト教化を教皇に認められた騎士団は半世紀以上をかけて原住民のカトリック化政策を行い、領土を広げていきました。
マルボルク地図 マルボルクを首都とした騎士団国家はハンザ同盟都市と深く結びついて14世紀に最盛期を迎えましたが、次第に主要都市の反感を買うようになり、1410年にポーランド・リトアニア連合軍との大合戦「タンネンベルクの戦い」に敗れた騎士団は、衰退の一途をたどり、やがてポーランド王国の支配下に入りました。
シフィドニツァの平和教会
シフィドニツァの平和教会
マルボルク
マルボルク城内の廊下
第二次世界大戦中、マルボルク城にはドイツ軍が立てこもり、ソ連軍との戦闘中に城郭の大半が破壊されました。戦後になって再建築された城は昔と同じ赤レンガで造られた中城Zamek Średniと高城Zamek Wysokiの城壁、やぐらや門が連なる防壁から構成されています。城内には中世の時代には革新的な技術であったと思われる仕組みがいろいろあり、当時のセントラル・ヒーティング設備などにはみなさんもきっと驚かれることでしょう。
この要塞の巨大さを把握できるのは、ヴィスワ川側から眺めた時かもしれません。ヴィスワ川から見たマルボルクの城の荘厳な美しさと規模には圧倒されます。城内には城塞博物館Muzeum Zamkoweがあり、かつての騎士たちの武具、琥珀、磁器やファエンツァ陶器、工芸品などが展示されています。毎年7月には「マルボルク包囲戦」と題した大掛かりな歴史的スペクタクルイベントが開催されています。この中世騎士物語の夢の世界は、今年は7月17日から20日まで続きます。この夏マルボルクへ行かれる方はぜひお見逃しなく!
百年記念館
マルボルク城内 琥珀のコレクション
【マルボルクへのアクセス】
グダンスク中央駅から1時間に1、2便あり、所要時間は約50分。
料金は列車の種類により異なります。2等10から30zł、1等15から40zł(2008年4月現在)

【マルボルク城】
月曜日を除く9:00‐19:00(10月1日から3月31日までは10:00‐15:00まで、4月1日から14日、9月16日から30日までは10:00‐17:00)
入場料 大人30 zł 小人・学生20 zł(2008-04-15より2008-09-15まで)
大人25 zł、小人・学生19 zł(2008-09-16より2009-04-14まで)

ポーランド政府観光局
〒160-0023 東京都新宿区西新宿 3丁目4番4号 京王西新宿南ビル 7階
TEL : 03-5908-3808  FAX : 03-5908-3809
Website: www.poland.travel

受付時間 月~金曜日:11:00~13:00 14:00〜17:00
土・日・祝祭日・12/25、26年末年始はお休みです

Keio Nishi Shinjuku South Bldg 7F.,
3-4-4 Nishi Shinjuku, Shinjuku-ku, Tokyo, Japan 160-0023


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