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ショパンをめぐる旅 —ポーランド—
ヴィエルコポルスカ地方のポズナンとアントニンへの旅

ヴィエルコポルスカとはポズナンPoznańを中心としたポーランド中西部のことを指します。ポズナンはポーランド国家、そして初代のポーランド王朝の発祥の地。ワルシャワとベルリンを結ぶ幹線の中間点に位置することから、昔から交易・文化交流の中心地として栄えてきました。

アントニン ラジヴィウ公爵家の狩の館
アントニン ラジヴィウ公爵家の狩の館


からくり時計のヤギ かつてのラジヴィウ宮殿(Plac Kolegiacki 17)
からくり時計のヤギ
かつてのラジヴィウ宮殿(Plac Kolegiacki 17)

第二次世界大戦では旧市街の9割が破壊を受けましたが、その後の市民の力によって昔と変わらぬ町並みが戻りました。旧市街にある中央広場には、ルネサンス様式の旧市庁舎があり、ここには町の象徴になっている2匹のヤギが角をつき合わせる仕掛け時計があり、毎日正午には道行く人の歓声があがります。 近くには、かつてショパンが演奏を行ったラジヴィウ宮殿(現在は役所)があります。

旧市庁舎
色合いがかわいい旧市街の家
旧市庁舎
色合いがかわいい旧市街の家

ショパンは1828年にベルリンからワルシャワに戻る途中に、当時のポズナン大公国の総督(プロイセン国王の名代)であったアントニ・ラジヴィウ公爵(1775-1833)に招待され、このラジヴィウ宮殿のサロンで演奏を披露しました。

ヘンリク・シェミラツキ作 ラジヴィウ宮殿のサロンでの演奏の様子

ヘンリク・シェミラツキ作 ラジヴィウ宮殿のサロンでの演奏の様子

ラジヴィウ公爵のショパンへの関心は、ワルシャワの神童時代の演奏に感銘を受けたことから始まりました。作曲をし、歌も歌い、なによりチェロの名手であった公爵は芸術の擁護者としても知られており、パガニーニ、ゲーテ、ベートーヴェンといった当時の一流芸術家と親交を結んでいました。そんな中、類まれな才能に恵まれた少年を見つけたラジヴィウ公はポーランドの生んだ神童に何とか一流の音楽家としての道を歩ませるべきだとショパンの両親を説得したといわれています。その言葉に、ショパンの父はラジヴィウ公爵が息子の後ろ盾になってくれればという期待を持ったようですが、結果的にはベルリンをショパンの舞台と考えていた公爵とベルリンよりウィーンにより強く心を魅かれていたショパンの考えの相違もあり、公爵がショパンのパトロンとなることはありませんでした。

ポズナンへのアクセス
ワルシャワから列車で約2時間50分。インターシティーIC、ユーロシティーECなどが朝6時代から1時間に1、2本ある。ベルリンからも列車で約2時間45分。IC、ECをあわせて1日5本。


アントニンとショパン

ヴィエルコポルスカ地方にはポズナン以外にもショパンゆかりの地が数多くあります。 そのなかでどこよりも有名なのは12ヘクタールの英国庭園に囲まれた4階建ての木造建築が美しいアントニンです。この館は1822年から24年にかけての建物で、ポーランドの大貴族ラジヴィウ公爵の別荘で、18世紀ドイツの新古典主義建築を代表する建築家でベルリン王立劇場やアルテス・ムゼウムを手がけたフリードリヒ・シンケルの設計です。

アントニ・ラジヴィウ公爵

アントニ・ラジヴィウ公爵

ショパンは1827年と29年にこの地を訪れています。公爵に捧げた「ピアノ三重奏曲ト短調作品8」がきっかけで2度目にショパンが狩の館を訪れたのは11月初めのこと。
献呈された「ピアノ三重奏曲」を、ポズナンで一緒に合奏できればというラジヴィウ公爵の手紙に、両親とアントニンの近くに領地があったフレデリックの代母のすすめもあって、ショパンはアントニンに滞在中の公爵を訪問することになったのでした。

わずか1週間の滞在が、まるで天国にいるかのような心地であったとショパンは友人への手紙に綴っています。公爵が奏でるチェロとの合奏、優美な二人の公爵令嬢との楽しい語らいと「鍵盤の上の指を直すのが楽しみ」だった公女のピアノのレッスンなど、晩秋のアントニンで夢 のような時を過ごしながら、やはり忘れられないのは完成を待つピアノ協奏曲のことでした。書き上げねばという思いに駆られて、わずか1週間でショパンは「天国」を後にしてワルシャワへと戻って行きました。

ショパンの滞在を記念する碑
上空から見たアントニン
上空から見たアントニン
ショパンの滞在を記念する碑


アントニン ラジヴィウ公爵家の狩の館
アントニン ラジヴィウ公爵家の狩の館

現在はホテルになっている狩の館は、上空から見ればギリシャ十字型をした木造建築です。ギリシャ十字型というのは、+の形をいいます。 写真でもわかるように中央部は4階建て、また4つの翼はそれぞれ3階建てになっています。12ヘクタールの英国式庭園に囲まれているこの館は、1960年代にはかなり傷みが激しかったのですが、のちに改装され今日に至っています。建物の中に入るとまず目をひくのは、鹿の剥製がアクセントになった大きな円柱があるサロンでしょう。

からくり時計のヤギ かつてのラジヴィウ宮殿(Plac Kolegiacki 17)

狩の館の大円柱

また、1階にはショパンにまつわる品を集めた資料室もあり公女エリザがスケッチしたショパンの肖像画や楽譜のコピーやBuchholtz社製のグランドピアノなどが展示されています。1829年当時は、1階はラジヴィウ家の住まいで、ショパンは2階の客室に宿泊しました。アントニンの狩の館は、ショパンが実際に滞在した場所が現存していることで貴重な意味を持つ建物です。

ショパンを偲ぶ品々が集められた部屋 ショパンを偲ぶ品々が集められた部屋

ショパンの滞在を実感できる展示室

アントニンでは1982年より毎年秋に「秋色のショパン」国際音楽祭が開催されています。今年は9月17日から20日で、シプリアン・カツァルス(仏)やアレクサンデル・コルサンティア(グルジア)など大物ピアニストが出演予定です。チケットの販売は6月から始まります。 この機会にロマンチックな秋と音楽を満喫できるアントニンまで足をのばしてみてはいかがでしょうか。



アントニン ラジヴィウ公爵家の狩の館

黄葉が美しい秋の庭園


アントニンへのアクセス
ワルシャワから列車でオストルフ・ヴィエルコポルスキOstrów Wielkopolskiに行き、乗り換えアントニンまで。所要約5時間。ポズナンから乗り換えなしで約2時間。

ラジヴィウ公爵家の狩の館
【所在地】

ul. Pałacowa 1, 63-421 Przygodzice, Poland
【予約】
tel. (0-62) 734 83 00, (0-62) 734 81 69 fax: (0-62) 734 83 01
E-mail: palacantonin@o2.pl
【室料】
9月1日-4月30日 単位はズウォティ
シングル 全4室 - 150/泊    ツイン 全4室 - 190/泊  ダブル LUX 全2室- 270/泊
ツイン(+エクストラベッド) 全4室 - 220/泊 エクストラベッド追加料金50

5月1日-8月31日
シングル 全4室 - 170 /泊   ツイン 全4室 - 210/泊   ダブル LUX 全2室- 300/泊
ツイン(+エクストラベッド) 全4室 - 240/泊       エクストラベッド追加料金50

※朝食込、サウナ利用可、税込      週末利用(金~日)は宿泊料が20%引


ホテルの室内一例
ホテルの室内一例

ホテルの室内一例


ラジヴィウ風ヒレステーキとワインソース添え ポーランド伝統のスープ ジュレック
ラジヴィウ風ヒレステーキとワインソース添え

ポーランド伝統のスープ ジュレック


写真提供 CENTRUM I KULTURY W KALISZU
http://www.ckis.kalisz.pl/antonin/antonin.php?kid=31

ポーランド政府観光局
〒160-0023 東京都新宿区西新宿 3丁目4番4号 京王西新宿南ビル 7階
TEL : 03-5908-3808  FAX : 03-5908-3809
Website: www.poland.travel
BLOG:http://blogs.yahoo.co.jp/dziendobrywieczor

受付時間 月~金曜日:11:00~13:00 14:00〜17:00
土・日・祝祭日・12/25、26年末年始はお休みです

Keio Nishi Shinjuku South Bldg 7F.,
3-4-4 Nishi Shinjuku, Shinjuku-ku, Tokyo, Japan 160-0023


世界遺産を訪ねる旅 —ポーランド—
 

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