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メトロガイドショパンをめぐる旅 —ポーランド—>vol.5


ショパンをめぐる旅 —ポーランド—
マウォポルスカ(小ポーランド)からウィーンへ
今月の舞台は自然と文化遺産がみごとな調和した南部ポーランド、マウォポルスカ地方です。

今ではすっかり定番となったクラクフ歴史地区とヴィエリチカ岩塩坑ですが、かつては中欧最大の文化都市としてウィーンと双璧をなしたクラクフと地底旅行が体験できる岩塩坑は、19世紀にもトレンディな観光スポットでした。ウィーンへ向かう途中にショパンがクラクフとその近郊に立ち寄ったのは1829年7月のことでした。

巨大な中央広場と聖マリア教会
巨大な中央広場と聖マリア教会


クラクフの歴史地区

クラクフの今も昔も変わらない魅力は、足の向くまま、気の向くままに町歩きが楽しめること。巨大な中央広場と聖マリア教会、織物会館、ヴァヴェル城は言うまでもなく、路地裏の風景に至るまで、今も、ショパンが見たのと寸分変わらない姿がのこる旧市街は歩いてまわるのがおすすめです。
クラクフのメインゲート〈フロリアンスカ門〉から、ヴィスワ川のほとりの丘にそびえるヴァヴェル城までの間にほとんどの見どころが集まっています。

フロリアンスカ門と王の道
フロリアンスカ門と王の道

フロリアンスカ門をくぐりフロリアンスカ通り、中央広場の端を通ってグロツカ通りへ抜ける道は、かつて「王の道」と呼ばれていました。二つの通りをつなぐのが、ヨーロッパでも指折りの面積を誇る中央広場です。
ここには、かつての織物取引所であった「織物会館」があり年中観光客でにぎわっています。「王の道」の南端にそびえるのがヴァヴェル城。かつては黒海までを支配していた強大なポーランド王国の権力の象徴として、必見のスポットです。
内部は博物館になっており、「王家の部屋(展示室)」には、16世紀フランドルの職人の手によるタペストリーや調度品、絵画、また戴冠式に用いられた剣などは見逃せません。

ヴァヴェル城内の大聖堂 鐘はポーランド一の大きさ
ヴァヴェル城内の大聖堂
鐘はポーランド一の大きさ

城門の近くにはまばゆい金色のドーム〈ジグムント礼拝堂〉がシンボルマークの大聖堂が見えます。ここには歴代国王や偉人の墓所があり、歴史を肌で感じられる場所です。
名門ヤギェウォ大学を創立し、わずか25歳で亡くなったヤドヴィガ女王(1373-1399)の墓もあります。ヤギェウォ大学は中欧ではプラハに続いて2番目に長い伝統がある大学(1364年創立)。
ショパンはこの大学のコレギウム・マイウス(現在は博物館)を訪れており、芳名録の署名が大学図書館に残っています。ゴシック様式であるにもかかわらず、暗く重苦しい雰囲気がないのがこの建物の特徴です。


クラクフ中央広場と織物会館 クラクフの民族衣装
クラクフ中央広場と織物会館
クラクフの民族衣装

ここの「翠の間」には、1848年にショパンがスコットランドの演奏会で使用したプレイエルのピアノが保管されています。
このピアノはショパンの弟子であり崇拝者であったジェーン・スターリングからその親族、さらにフランスの音楽評論家エドワール・ガンシュの手に渡り、後にコレギウム・マイウスに寄贈されたものです。



ヴァヴェル城
【開館時間】
5月‐9月 6:00-20:00, 10月‐4月 6:00-17:00
公式ホームページ:http://www.wawel.krakow.pl/en
ヴァヴェル城の夜景
ヴァヴェル城の夜景


コレギウム・マイウス

【所在地】ul. Jagiellońska 15
【入館時間】月、火、水、木、金: 10:00 - 14:20 土曜日、日曜日は休館  
シーズン中(4/1-10/31)火、金は17:20まで。土は10:00 – 13:20
【入館料】図書室からヤギェウォ講堂までの常設展 
大人12ズウォティ、子供・学生6ズウォティ
ホームページ:http://www3.uj.edu.pl/Muzeum/history.en.html

コレギウム・マイウス


郊外に足をのばせば・・・

ショパン一行はクラクフだけではなく郊外にも足を伸ばしました。いまや世界遺産となっているヴィエリチカ岩塩坑は、19世紀も観光地の花形でした。現在はオイツフ国立公園として知られるクラクフの北東にある丘陵地帯では、プロンドニク渓谷やピェスコヴァ・スカワ城やポーランド史上の重要な王ウォキェテクが隠れたといわれる洞窟など訪れました。しかし、ここに行き着くまでにちょっとしたハプニングがありました。一行はクラクフで4頭立ての馬車を借りて、オイツフのインディクという農夫の家に向かいましたが、途中で道に迷ってしまいました。闇の中、「ヘンゼルとグレーテル」の童話に出てくるような森を歩き続けました。濡れねずみのようになって目的の家にやっとたどり着き、みんなで雑魚寝をして一夜を明かしたとか。

奇岩が美しいプロンドニク渓谷と緑深い森が続く丘陵地帯は四季ごとにまったく異なった顔を見せてくれますが、一番おすすめのシーズンは緑萌える新緑と秋の紅葉の季節。とりわけ秋は文字通り「ポーランドの黄金の秋」がやってきます。あたり一面には黄金のまばゆい花が咲いたかのようなイエローを基調にしたグラデーションが広がります。木立の間をきらきらと木洩れ日を浴びて黄金色の葉が舞い落ちる様はとてもロマンチック。ショパンの足あとをたどってオイツフを訪れてみませんか?

ピェスコヴァ・スカワ城


ピェスコヴァ・スカワ城
【開館時間】
月曜日は休館
4月、10月 火-木、土、日10:00-16:00、金 10:00-13:00
5月‐9月 火-木 9:00-17:00、金9:00-13 00、土・日10:00-18:00
11月‐3月 火-金 予約のある15名以上の団体のみ受付、土・日 10:00-16:00(入場 10:00、11:00、13:00、14:00)
1/1、復活祭の土・日、11/1、12/24および25は休館です。

【アクセス】
クラクフからの場合、ヴロツワフ通り(ul.Wrocławska)のノヴィ・クレパシュNowy Kleparzにある広場側からKraków - Sułoszowaまたは Kraków - Sułoszowa – Olkusz方面への民営ミニバスに乗るのが便利。
公式ホームページ:http://www.pieskowaskala.pl ポーランド語のみ
英語の情報:http://www.culture.pl/en/culture/artykuly/in_mu_pieskowa_skala


奇岩「ヘラクレスの棍棒」

ピェスコヴァ・スカワ城のすぐ近くにある奇岩で、ちょうど棍棒のような形をしていることから、「ヘラクレスの棍棒」と呼ばれています。




ヴィエリチカ岩塩坑

ヴィエリチカ岩塩坑の歴史は13世紀までさかのぼることができます。中世の時代には金と同じほどの価値があったといわれるヴィエリチカの岩塩は、ポーランド王国の富をささえてきました。
700年以上にわたった採掘が作り出したのは深さ327メートル、総延長300kmの迷路のような地下世界。礼拝堂、ホールなど大小あわせると全部で2000以上の部屋があるのです。観光客が立ち入ることができるのは坑道が3.5km、深さは135mまでになっています。このルートだけでも有名な聖キンガ礼拝堂をふくめ20以上の部屋を通ります。
ヴィエリチカ観光の圧巻はなんと言っても聖キンガ礼拝堂でしょう。まるでアンデルセンの「雪の女王」の世界のような、きらきらと輝くシャンデリア、天井も床も、中央の祭壇、壁のレリーフなどもすべてが岩塩でできています。彫刻やレリーフなどはプロの作品ではなく、ヴィエリチカの鉱夫たちの手によるもの。うっとりするような地底湖、数百年に渡る採掘作業の様子を学ぶことができます。
ヴィエリチカ岩塩坑では、年間を通じて会議、宴会、結婚式、音楽会、スポーツの競技会などが開催されています。クリスタルのように輝く岩塩が美しい部屋を借りて結婚披露宴や各種記念パーティーの会場として利用することもできます。(部屋やケータリングの利用についての詳細はヴィエリチカ岩塩坑ホームページをごらんください。)塩分を含んだ空気の殺菌作用を利用した呼吸器疾患治療のための施設も利用することができます。



【ヴィエリチカへのアクセス】
クラクフから約12km
クラクフからは304番のバス、ul. Pawiaからのバスまたはクラクフ中央駅から列車を利用。現地の旅行社主催のヴィエリチカへの日帰り旅行の情報は市内観光案内所で。
ヴィエリチカ市ホームページ www.wieliczka.gmina.pl

【岩塩坑の見学】
www.kopalnia.pl
観光ルートの所要時間は約3時間で、必ずガイド付きで見学することになります。英語ガイドのグループが出発10時、11時、11時30分、12時30分、13時45分、15時、16時、17時です。


ショパンとその一行はマウォポルスカの旅を楽しんだ後、ビエルスコ・ビャワとモラヴィアを経由して2日間をかけてウィーンに到着しました。最終回の来月は、ポーランド南西部のショパンにゆかりの場所をご紹介いたします。

2009年4月、桜美林大学アカデミー(新宿)で特別講座 ポーランドをまるごと楽しむ「旅」入門開講!
くわしくはこちらで!
http://www7.obirin.ac.jp/academy/koza/S09003.html

ポーランド政府観光局
〒160-0023 東京都新宿区西新宿 3丁目4番4号 京王西新宿南ビル 7階
TEL : 03-5908-3808  FAX : 03-5908-3809
Website: www.poland.travel

受付時間 月~金曜日:11:00~13:00 14:00〜17:00
土・日・祝祭日・12/25、26年末年始はお休みです

Keio Nishi Shinjuku South Bldg 7F.,
3-4-4 Nishi Shinjuku, Shinjuku-ku, Tokyo, Japan 160-0023


世界遺産を訪ねる旅 —ポーランド—
 

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