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メトロガイド>サヘル・ローズのコトダマ日詩 vol.10


サヘル・ローズのコトダマ日詩

春の足音が… いや、足跡がみえてくる、そんな季節になりましたね。

卒業式をむかえたり、
来月から社会人になったり、きっとそれぞれに迎える春の風は様々ですよね。

春の私の1つの楽しみはお花見です。イランにもお花見をする習慣はありますし、サクラもあります。けど、やはり日本のサクラのような美しさはないかもしれません。

私は上野に小学生の頃から通っていたのですが、動物園もあるし、アメ横もあるし、公園もあるし大好きで、日本で一番、サクラの美しさを堪能できる場所だと自分では感じています。

ちなみに今日は、アメ横に来ています

アメ横って、市場の活気が感じられて、イランとどこか似ているような...だから好きなのかもしれません。

日本には「花より団子」ということわざがありますよね。

私の国イランではお花見をしながら、シシケバブや茹で玉子や焼きトマトなどをバーベキューのように楽しみながら、バドミントンをしたり、読書をしたり、家庭によっては歌を歌ったり♪和気あいあいです。イランにお酒はありませんが、チャイやコカコーラ、ドゥーグという塩辛い飲むヨーグルトをのみます!!

なので、イランでは…「花よりシシケバブ」になるのかな??

とにかく、家族や仲間と楽しい時間を過ごすのが花見なのです。

今まで、日本の方は仕事が第一で、真面目過ぎる固いイメージをついつい感じていましたが、お花見になると会社の新人社員が早くから場所取りをしたり、普段はスーツをきてビシッとしている上司の皆様が笑顔で楽しんでいる姿、笑顔で酔っぱらいながら歌を歌ったりする陽気な姿をみて、「あっ、やっぱり皆『同じ人間』なんだ」と感じました。

あっ!
でも近年の悪酔いやゴミの後始末の悪さはマナーとして共感しにくい部分もあります。
でも、海外でのサッカーの試合会場で、日本人がゴミ拾いをしている光景をニュースで見て、とても感動しました。 皆が同じ気持ちで心掛けてもらえたら嬉しいです。
イランでのお花見は、子供がいる家庭で、詩を子供に語り継ぐ習慣があります。

特に私が好きな詩があって、
「象の形」
暗い部屋の中に一頭の象がいました。
インド人たちが見せ物にと連れてきた象です。
多くの人がその動物を見にやって来た、
みんなが部屋の暗闇の中へ入って行って、
目で見ることができなかったので
その闇の中で象に触れてみるしかできなかったのです。
ところが、一人の手は象の鼻に触れたため 「この動物は水管のようだ」と言った
もう一人の手は耳に触れたため 象の形が扇のように感じられた
また一人の手はその足に触れたため 象の形は柱のように思われた
また一人の手はその背をなでたため 「象とは王座のようだ」と言ったのです。

こうして話を聞いた人々には それぞれの人が触った部分のことしか分からなかったのです。 触ったところがそれぞれ別であったため ある人はそれをアレフと見なして、ある人はまたダールと考えたのです。

一人一人がろうそくを手に持っていたのなら
皆の言葉が違うことはなかったはず、
目が見るものとは手のひらのようなものであって、手のひらは象の体全体には届かない。

今でもこの詩を時々読み返します。
皆さんの地域でも、その土地特有のお花見の習慣が残っているのかもしれません。
自然と、人の心に残る習慣は、ずっと大切に伝えていけたらと思います。

 




サヘル・ローズ ─Profile─
1985年、ペルシャ(イラン)生まれ。8歳の時に養母と共に来日。
育ててくれた母に恩返しをする為、将来オスカー像をとれる役者になるのが夢。
現在、「探検バクモン」(NHK総合) 進行役、「ノンストップ!」(フジテレビ)いいものプレミアムのコーナーなどに出演中。

最新情報はコチラ → http://excelling.co.jp/
サヘル Twitter → https://twitter.com/21Sahel

世界遺産を訪ねる旅 —ポーランド—
 


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