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メトロガイド>サヘル・ローズのコトダマ日詩 vol.45


サヘル・ローズのコトダマ日詩

雪と大寒波の東京。


1月の私の言霊で一番多いのは『寒い』
皆様は何でしょうか?


あっ、
今年はインフルエンザも大流行していますよね。
『インフルエンザ』を多く耳にしました。



けど、寒いからこそ美しい事もあります。
夜景やお月様の姿は刃のように鋭い。
朝陽はより濃く、暖炉のよう。


寒いからこそ、
大好きな人達にくっつく。
人肌が恋しくなる、あったかい季節。


人以外にも、
空気全体がキレのある感触になる。
かんしょく?
といま疑問に思われましたか?


そう、感触です。
空気にもっとも触れられる季節。


空気の皮膚を強く感じるのも、
この寒さの特権です。


こたつ、お餅、お鍋、生姜汁。


ホッとする季節でもあります。
1月1日には日本で私達親子を沢山、
助けてくれた給食のおばあちゃん宅にいきました。


私にとっては日本の母です。


着くなり、
給食のおばあちゃんが足を痛めながらも、
私の大好きな出汁巻き卵とシャケ、
きんぴらごぼうとお餅のお雑煮を作ってくださった。


懐かしい出汁巻き卵。


とっても美味しくて、ふわふわで甘くて。
コタツの中の私は8歳のサヘルになっていた。


きんぴらごぼう。
まだ日本語がたどたどしい時に
きんぴらごぼう を チンピラゴボウ
と間違えていっていたらしいのです。


家庭の優しさがつまった
甘辛のきんぴらごぼうと、熱々の白米。
ここで昔見ていた 『遠山の金さん』がテレビで流れていたら
完全に過去にタイムスリップでした。


そして母とのある会話が頭をよぎり
笑ってしまいました。
『遠山の金さん』をみていた私たちは
桜の模様を刺青とは分からずに、
日本の方は生まれた時から桜の模様が体にあるんだと、
誤解をしてしまった。
そんな冬の一晩を思い出しました。


そんな思い出も大切な美味しい御菜です。
そう、思い出はおかず。


本人にしか作れない一品です。


そんな思い出の一品がいまでは、
数千品にまでなっているのが『母親と私 定食』
母との大事な記憶と思い出の調味料がつまった、
一品一品がのってる定食。


1月は大事な母親の誕生日。
本人はサプライズや誕生日を嫌うので、
事前に誕生日を1日ずらしたり、
段取りや買うものも報告するという、
一風変わったお祝いではあります。


誕生日プレゼントはトトロのバスタオル
そして誕生日ディナーは母の大好きなボロネーゼパスタを作りました。


誕生日、嬉しい反面
正直な気持ちは複雑でもあります。
人です、いつかは命が終わる日がくる。


大切な母
彼女もいつかは永遠に眠ってしまう。


その足音がロウソクの数が増えるのと同じ分
音も大きく、近くに感じてしまうのです。


いつかは、いつかではなくなる。


だからね、二人の時間がますます濃く感じた。


味も濃く、思い出も濃く。


濃厚な1月。


あなたは自分の思い出の味、
ちゃんと感じていますか?


かみしめてね、
一つ一つの時間を。


家族と大切な人との
『思い出食堂』はアナタにもあるから。


立ち寄ってみて、アナタの中へ。


弱くて強い
強くて弱い


双子の人間。


そう、わたしたちは
外と中。
中と外で二人で生きている。


こんにちは、もう一人の自分。



サヘル・ローズ ─Profile─
1985年、ペルシャ(イラン)生まれ。8歳の時に養母と共に来日。
育ててくれた母に恩返しをする為、将来オスカー像をとれる役者になるのが夢。
現在、「探検バクモン」(NHK総合) 進行役、「ノンストップ!」(フジテレビ)いいものプレミアムのコーナーなどに出演中。

最新情報はコチラ → http://excelling.co.jp/
サヘル Twitter → https://twitter.com/21Sahel

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